時間についてのことわざとは?座右の銘にしたいことわざ5選

時間についてのことわざとは?座右の銘にしたいことわざ5選

日本には時間についてのことわざが数多くあります。

自分の人生の時間を有意義に過ごすためにも参考にしたい、時間についてのことわざを5つご紹介します。

海外由来のことわざ

海外由来で、日本でも広く知られている時間についてのことわざを3つご紹介します。

歳月人を待たず

「歳月人を待たず」とは、時間は人の都合に関係なく過ぎて行き、留まることがないという意味です。

また、人はすぐに老いてしまうものだから、二度とない時間を無駄にせず自分の目標に向かって努力しなさいという戒めも込められています。

このことわざの由来は、中国の魏晋南北朝時代から南朝宋の時代に活躍し日常生活についての詩や散文を多く残した詩人、陶淵明の「雑詩」から来ています。

「雑詩」は漢文において1つの行に5つの漢字を置く五言古詩の構成で成り立っていて、「歳月人を待たず」は最後の十二句目に「歳月不待人」の言葉で出て来るのです。

「雑詩」全体の内容には、人生は根無し草のようなものであり、若い時も1日のうちの朝も一度しか来ないため、二度とない今という時間を大切にしてほしいという意味が含まれています。

なぜ十二句目だけが時間についてのことわざとして用いられるようになったのかまではわかりませんが、時代が流れても人間は限りある命の中で人生を送るため、今という時間を大切に生きていくのが望ましいことに変わりはありません。

石の上にも三年

「石の上にも三年」とは、冷たい石でも座っていれば少しずつ暖まってくる様子から、何事も継続することによって成果が得られるという意味で用いられます。

三年という期間はある程度長い時間の比喩であるため、この数値自体に合理的な意味はありません。

何も考えずに三年間我慢するのが良いと誤用される場合もあるため注意しましょう。

「石の上にも三年」の由来には諸説ありますが、次の2つの説が有力とされています。

①インドのバリシバ尊者

インドのバリシバ尊者は80才で出家したにもかかわらず、修行のため石の上で3年間座禅を組んだことからこのことわざができたとする説です。

②達磨大師

中国における禅宗の開祖である達磨大師が、寺院の裏にある洞窟で岩壁に向かい9年間座禅を組んで悟りを開いたことからこのことわざができたとする説です。

どちらの説も悟りという成果を得るために、長い時間をかけて修行をしているのが共通しています。

ビジネスや勉強で成果を上げる人は必ずといって良いほど成功するまで何かしら努力を続けているので、目標を決めたらそれに向かって少しずつでも毎日何か行動を続けるのは良い結果を生み出すのではないでしょうか。

時は金なり(Time is money)

「時は金なり」とは、時間とはお金と同様に大切であるという意味を表した言葉です。

このことわざには時間を有意義に活用し、無駄にしてはならないという思いが込められていると言えるでしょう。

英語で「Time is money」とも表現されますが、これは「時は金なり」ということわざがアメリカの政治家であるベンジャミン・フランクリンの若い社会人へ向けたアドバイスとして発した言葉に由来しているためです。

ベンジャミン・フランクリンは「Time is money」という言葉を「若き商人への手紙」というエッセイの中で用い、人がもし労働でお金を稼げる時間の半分を無作為に過ごした場合、稼げる機会を損失しているということを伝えようとしました。

お金を稼げるはずの機会を失う「機会損失」は今やビジネスの場で広く取り入れられている考え方のため、経済活動をしている人なら誰でも「Time is money」は心に留めておきたいことわざだと言えるでしょう。

日本古来のことわざ

日本に古くから伝わる、時間についてのことわざを2つご紹介します。

孝行のしたい時分に親はなし

「孝行のしたい時分に親はなし」とは、親のありがたみがわかる年齢になったころには、もう親はこの世にはいないという意味です。

このことわざには、親が生きている間に親孝行をすればよかったという反省の意味が込められていると言えるでしょう。

江戸時代中期から江戸時代末期にかけてほぼ毎年刊行されていた川柳の句集に「誹風柳多留」がありますが、この中に掲載された川柳のうちの1つが「孝行のしたい時分に親はなし」だったのです。

誹風柳多留」は柄井川柳と呉陵軒可有(ごりょうけんあるべし)によって創刊され、1765年から1840年の間に167編に渡って刊行されました。

その中に掲載された多くの川柳の中から現在でも言い伝えられているのは、「これ小判たった一晩ゐてくれろ」や「役人の子はにぎにぎをよく覚え」などのわずかな句にすぎません。

このことから、「孝行のしたい時分に親はなし」は人間が生きていく上で普遍的な感情を表現したことわざだと言えるのではないでしょうか。

勝負は時の運

「勝負は時の運」とは、勝負はその時の運によるため必ずしも強い人が勝ち、弱い人が負けるわけではないという意味です。

勝負に負けた人には負けたことをなぐさめる言葉、勝負に勝った人にはうぬぼれないよう戒める言葉として用いられることが多いでしょう。

軍記物として有名な古典文学作品である「太平記」には「主上自令修金輪法給ふ事付千種殿京合戦の事」という項目があります。

その中で登場人物の千種忠顕が児島高徳に今後の戦略について相談をしたところ、児島高徳が「軍の勝負は時の運によることなれば、あながち恥ならねど(軍の勝負は時の運によるものですので、負けることも恥ではありません)」と答えるのです。

この場面の描写を引用して、「勝負は時の運」ということわざができたとされています。

人生の中での勝負所は誰にでもあることですが、一生懸命勝負に取り組んだのであれば、それほど勝ち負けにこだわることはないでしょう。

このことから「勝負は時の運」とは負けたことを恥と思わず、勝ったことを全て実力が出たと思い過ぎないようにしてほしいという願いが込められたことわざだと言えます。

日本人の時間とのつきあい方を大切にする腕時計ブランド「和心」

和心は、1964年創業の腕時計メーカー、株式会社和工がお届けする和にこだわった腕時計ブランドです。

古来から日本で受け継がれてきた時間に関することわざを見てもわかる通り、日本人はそれぞれに時間とのつきあい方を大切にしていると言えるでしょう。

和心では長く使い続けた腕時計にもできるだけ正確な時間を刻んでほしいという思いから、時計の修理に関する名称独占資格である1級時計技能修理士が1名、2級時計技能修理士が1名在籍し、専門的知識を活かしてメンテナンスに携わっています。

またケースからバンドに至るまで国産の材料を使用し、日本ならではの技術を大切にしたものづくりを進めているのです。

日本人の時間に対する考え方に合った腕時計をお探しなら、ぜひ「和心」にお声がけください。

和心 WACOCORO (wacocoro-watch.com)

まとめ

日本には時間についてのことわざが数多くありますが、それぞれのことわざに人生における時間を有意義に使うためのヒントが含まれていることがわかりました。

ぜひ時間についてのことわざをたまには紐解き、自分に合った知恵を取り入れてみてください。