和をモチーフにした腕時計とは?デザインの特徴から選び方まで詳しく解説

和をモチーフにした腕時計とは?デザインの特徴から選び方まで詳しく解説

をモチーフにした腕時計を身に着けたいけれど、デザインの特徴や自分に合った種類をどのように選べばよいのかわからずお悩みの方はいませんか?

この記事では「」の解釈の違いによって起こる腕時計のデザインの違いと適切な選び方について詳しく解説します。

目次

をモチーフにした腕時計のデザインとは?

をモチーフにした腕時計は、「和」という言葉の解釈に応じてさまざまなデザインがなされているのをご存じでしょうか。

風の腕時計におけるトレンドのデザインから珍しいデザインまで、どのように「和」という言葉を解釈してデザインに取り入れたのかを含めて3つご紹介します。

江戸時代の時刻制度を取り入れたデザイン

1日の長さを等分に分割する時刻制度を「定時法」と呼びます。

例えば現在の日本では1日の長さを24等分して時刻を表す時刻制度が採用されており、1時間の長さは1年を通じて変化しません。

これに対して江戸時代の日本では、1日を昼と夜に分けそれぞれを6等分に分割する時刻制度である「不定時法」を採用していました。

具体的には時刻の基準を日の出、日の入りとし、日の出から日の入りまでの明るい時間帯を「昼」、「日の入りから日の出までの暗い時間帯を「夜」として、それぞれを6等分することで時刻を定めたのです。

そして時刻の名前には十二支を使用していました。

しかし季節によって日照時間は変わるため、不定時法では夏至の日であれば昼の1時間が長く、夜の1時間が短くなり、冬至の日であれば夜の1時間が長く、昼の1時間が短くなるといった現象が起こりうるのです。

そのため江戸時代の時計は不定時法に合わせて製造されていたのですが、現在でもこの技術を参考に製造した風の腕時計があるのです。

不定時法を取り入れた風の腕時計においては、季節ごとに干支の間隔を自動調整する機能が採用され、江戸時代当時の時の流れを再現するのに成功しています。

「和」という言葉を江戸時代の時刻表現という文化ととらえて、それをデザインに反映させた腕時計だと言えるでしょう。

参考:国立天文台公式ホームページ「暦Wiki」

参考:一般社団法人日本時計協会「和時計の世界」

和モダンを意識したデザイン

和モダンは元々意匠設計(建築におけるデザインを決める役割)やファッション、デザインなどに使用される用語の1つで、日本人が古くから親しんできた伝統的な「和」のデザインとシンプルで現代的な「モダン」なデザインを融合させたデザインだと言えるでしょう。

腕時計和モダンを意識したデザインでは、比較的さまざまな意味で「和」を捉えているためそれぞれご紹介します。

バンドにの色を取り入れた腕時計

の色とは日本の伝統色とも呼ばれ、日本文化特有の色彩感覚に基づいた色や、日本における過去の歴史資料に記された伝統的な色のことです。

日本の伝統色は1,100種類ほど存在するとされています。

この日本の伝統色を腕時計のバンドに用いたデザインを和モダンなデザインと表現する場合があります。

日本の伝統色を日本で生まれて受け継がれてきたの文化、腕時計をモダンな文化ととらえてそれを融合させているデザインです。

商品名に伝統色名を取り入れているのも特徴的だと言えるでしょう。

参考:和色大辞典

文字盤に漢字を取り入れた腕時計

漢字は日本で生まれた文字ではありませんがその歴史は古く、紀元3世紀ごろの邪馬台国の時代には中国から寄せられる外交文書などを見て、日本人は漢字を言葉として認識していたと言われます。

そのため腕時計の時刻を表す文字盤の数値に漢字を用いたデザインを和モダンなデザインと表現する場合があります。

漢字を日本の言語文化の1つ、腕時計をモダンな文化ととらえてそれを融合させているデザインです。

過度な装飾を施していない腕時計が多いのも特徴的だと言えるでしょう。

参考:漢字文化資料館

日本独自の素材で製造された腕時計

竹、エイ革、組紐、豚革、印傳、傘生地、畳縁、帆布、博多織など日本の伝統素材を用いて製造した腕時計を和モダンな腕時計と表現する場合があります。

日本の伝統工芸を長く職人たちの手で引き継がれてきた和の文化、腕時計をモダンな文化ととらえてそれらを融合させているデザインです。

和モダンな腕時計の中でも、商品の種類が多くたくさんの選択肢から選ぶことができるのが特徴的だと言えるでしょう。

手作りにこだわったデザイン

日本では室町時代の終わりにヨーロッパからキリスト教とともに機械時計とその製造技術が伝わりました。

キリスト教の宣教師は、教会に付属する職業学校を作り、そこで日本の鍛冶職人たちに時計の製造技術も教えたのです。

時計の製造技術を持つ職人は「時計師」と呼ばれ、やがて大名のお抱えとなり御用品の製造に力を注ぎました。

その中で不定時法に合わせて時計を製造する技術なども磨かれていったのです。

このような歴史的背景を鑑みると、職人がこだわって手作りする風の腕時計が多いのもうなずけます。

現在では手作りの腕時計は販売されているだけではなく、製造する過程を体験できる教室なども全国に多数存在します。

これらのことから和」という言葉を手作りで物を製造する文化ととらえて、それを腕時計のデザインに反映させるのは自然な流れだと言えるでしょう。

参考:一般社団法人日本時計協会「和時計の世界」

風の腕時計の選び方

今までご紹介してきたようにという言葉をどのようにとらえるかによって、さまざまなデザインの腕時計を製造することができるため、自分にとっての「和」とは何かをよく考えてデザインを選ぶのが望ましいと言えるでしょう。

記事の中で触れた腕時計における「和」の解釈は次の5つです。

  • 日本古来の時刻制度
  • 日本の伝統色
  • 日本の言語文化
  • 日本独自の素材
  • 手作り

このうちどの条件を満たした和風の腕時計がほしいと思っているのかを考えると、自分に合った腕時計を選びやすくなるでしょう。

腕時計に対するこだわりを幅広く満たすブランド「和心」

和心は、1964年創業の腕時計メーカー、株式会社工がお届けする腕時計ブランドです。

心の製品は先ほどお伝えした腕時計における「和」の解釈の5つのうち、日本の伝統色、日本の言語文化、日本独自の素材、手作りの4つを満たしています。

最初に心の腕時計バンドには紅色系、紺色系、鼠色系など多くのの色、「畳」「宇陀印傳」「江戸組紐」「博多織」「東京豚革」といった日本の伝統的な素材が用いられています。

腕時計により個性は異なりますが、全体として落ち着いた雰囲気に見えるのは、この日本の伝統色の影響が大きいと言えるでしょう。

また日本の伝統的な素材をたくさん用いていますが、いずれも風合いが崩れていないか、使い心地は良いかなどのチェック項目を満たすまで何度も試作を繰り返して商品化に至っているので、国産という安心感をさらに高めているのです。

次に心の腕時計における文字盤には漢数字や干支が用いられています。

これらは行書体のフォントで和のイメージをより強調するデザインとなっているのです。

最後に和心の腕時計ケースは日本の大手腕時計メーカーに提供してきた技術で手作りをするため、埼玉県内にある株式会社和工の自社工場にて製造しています。

日本の伝統色、日本の言語文化、日本独自の素材、手作りを満たす和心の腕時計は、できるだけ「和」のモチーフをたくさん腕時計に取り入れたい人におすすめです。

和心 WACOCORO (wacocoro-watch.com)

まとめ

和の腕時計には「和」の解釈によってさまざまなデザインが見受けられ、モダンなデザインから伝統的なデザインまで幅広い種類の中から選ぶことができるとわかりました。

この記事も参考にして、ぜひあなただけの「和」を表現できるお気に入りの1本を見つけてみてください。