着物を着る際腕時計はつけても大丈夫?マナーからおすすめブランドまで詳しくご紹介

着物を着る際腕時計はつけても大丈夫?マナーからおすすめブランドまで詳しくご紹介

着物を着る際に腕時計はつけてもよいのか、マナー違反でないかどうか迷うという人は意外とたくさんいるのではないでしょうか。

この記事では、着物を着る際の腕時計のマナーからおすすめブランドまで詳しく解説します。

着物を着る時に腕時計をしてもよいか

着物を着る際に腕時計をしてもよいのかという点に関しては、冠婚葬祭などのいわゆる「正装」として着物を着用する場合は避けた方が望ましいでしょう。

理由は次の3つです。

  • 腕時計を身に着けるのは時間を気にして早く帰りたいことを意味し、マナー違反となるため
  • 腕時計のデザインによっては着物を傷めてしまうため
  • 着物と腕時計をコーディネートした時に不釣り合いになりがちなため

着物と腕時計の歴史を考えてみても、着物を普段着としても着用していた江戸時代にはまだ腕時計はなかったため、着物自体腕時計とコーディネートするという前提で作られていません。

マナー違反であることと、合理的な理由が存在することから着物を正装として着る場合に腕時計をするのは望ましくありませんが、プライベートで着物や浴衣を着る場合は腕時計をつけても大丈夫です。

これは着物や浴衣の中に腕時計とも合うモダンなデザインが増えてきたことと、腕時計にもアンティークなデザインで着物と合わせやすいデザインのものがあることなどが背景にあります。

着物に腕時計をつけたい場合は、プライベートで楽しむようにしましょう。

着物に合う腕時計の選び方のポイント

着物に合う腕時計を選ぶポイントを3つご紹介します。

着物を傷めないデザインの腕時計を選ぶ

腕時計が着物の生地に触れるのは主に袖の部分ですが、この部分の引っ掛かりを防止するためには金属製のバンドではなくレザーや布製のベルトを選ぶのが望ましいでしょう。

また根付のついた懐中時計を選び、帯の左側に入れておくというのも着物を傷めなくて済みます。

着物の色と腕時計の色を合わせる

着物の色と腕時計のムーブメントやバンドの色を合わせると、統一感が出ておしゃれに見えるでしょう。

着物そのものではなく、帯や小物の色と合わせるのもおすすめです。

着物と腕時計の価格のバランスを考える

近年洋服においてはファストファッションの洋服にブランド物のバッグを合わせるといったコーディネート方法もおしゃれとされるようになりましたが、着物と腕時計の組み合わせでそれを行うとどうしてもちぐはぐな印象になりかねません。

カジュアルな浴衣にプチプラの腕時計を合わせるのは構いませんが、それなりに格の高い着物を身に着ける場合、腕時計も着物に見合った価格のものを選ぶようにしましょう。

着物を着る際におすすめの腕時計ブランド

着物を着る際に、より着物の良さを引き立てることのできる腕時計ブランドを5つご紹介します。

シチズンコレクションメカニカルレディスSAKURA限定モデル

2022年1月20日に限定800本で発売されるシチズンコレクションの機械式時計で、「夜桜」をコンセプトとしてデザインされています。

藍色の文字板に、サイズの異なる桜の模様を濃い桃色から青味がかった桃色まで4色を使い分けて描くことで、奥行きが感じられるように工夫されているのです。

また丸窓からは機械式時計の動きをのぞくことができ、腕時計にさらにレトロな雰囲気を加えていると言えるでしょう。

自動巻きと手巻き両方が可能で10気圧防水も施されているため、腕時計の機能にこだわりたい人も満足できるのではないでしょうか。

元々月夜に咲く桜の着物柄をイメージしてデザインされており、着物とコーディネートしやすいため、初めて着物に合う腕時計を購入する人におすすめです。

参考:シチズン時計株式会社「『シチズンコレクション』「夜桜」をテーマに着物の染柄をデザインした限定モデルが登場」

江戸之刻

江戸之刻はキャストプランニングが製造・販売する、1日を昼と夜に分け昼間と夜間をそれぞれ6等分する、不定時法を用いた腕時計です。

不定時法は江戸時代に主に用いられていた時刻制度ですが、江戸之刻は時計職人である金森美典さんがこの不定時法や和時計の世界に興味を持ったことから始まりました。

江戸之刻の腕時計は、古びた鉄のような素材感や十二支を使用した文字盤が着物のデザインにマッチするだけではなく、不定時法を用いた和時計としての機能を備えているのが特徴的だと言えるでしょう。

また不定時法に合わせるために月に1度、12種類の着脱可能な干支リングの交換が必要となるため腕時計には手間をかけて使用したい人も満足できる仕上がりとなっています。

江戸之刻は着物を着る際に、江戸時代の趣のある時間の流れも感じたい人におすすめです。

参考:匠の箱「江戸之刻」

 dedegumo

dedegumoは京都に工房がある時計とアクセサリーのお店です。

鯉や波紋などの和柄をあしらった文字盤が特徴的な腕時計や、竹製の腕時計、アンティーク風の懐中時計など着物に合う腕時計をさまざまなデザインから選ぶことができます。

時計は全て手作りでありながら価格がリーズナブルで、時計技能修理士の資格を持った職人が厳しく品質チェックをしているため、高品質な腕時計を使用したい人も満足できるでしょう。

dedegumoはたくさんの腕時計の中から、自分の着物に合ったデザインの腕時計を吟味して選びたい人におすすめです。

参考:dedegumo公式ホームページ

KAWAYAN

KAWAYANはフィリピンの竹製腕時計ブランドで、2017年にフィリピンのマニラで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)50周年式典では、各国の来賓者への記念品として配布されたことや、河野太郎さんが愛用していたことでも有名です。

シンプルで癖のないデザインは、着物とのコーディネートだけではなく洋服ともなじみやすいでしょう。

また重量が軽いため、付け心地が良いのも特徴的だと言えます。

KAWAYANは着物だけではなく、普段着にも合わせた腕時計がほしい人におすすめです。

参考:KAWAYAN公式ホームぺージ

和心

和心は、1964年創業の腕時計メーカー、株式会社和工が製作・販売する日本製にこだわった腕時計ブランドです。

和心の腕時計に使用しているバンドは、「畳」「宇陀印傳」「江戸組紐」「ピアノレザー」「博多織」「東京豚革」の6種類でいずれも国産素材を用いているため、着物に自然になじむでしょう。

またラインナップには機械式時計、クォーツ時計だけではなく懐中時計もあるため、身に着ける着物に応じてさまざまな時計の中から選んでコーディネートすることが可能です。

和心の腕時計は着物を着なれていて、よりこなれたおしゃれを楽しみたい人におすすめです。

和心 WACOCORO (wacocoro-watch.com)

まとめ

冠婚葬祭などのいわゆる「正装」として着物を着用する場合、腕時計をつけるのはマナー違反であることや、着物とうまくコーディネートできる腕時計が少ないため避けた方がよいのですが、プライベートでは問題ないことがわかりました。

ぜひ着物と腕時計の新しい組み合わせ方をいろいろと試し、自分に合ったおしゃれを楽しんでみてください。