時間の感じ方はなぜ違うのか?心理学の観点から詳しく解説

時間の感じ方はなぜ違うのか?心理学の観点から詳しく解説

年齢を重ねるに従って、なぜ時間の経過が速く感じるのか疑問に思ったことはないでしょうか。

この記事では時間の感じ方の違いについて、心理学の観点から詳しく解説します。

目次

時間の感じ方の実情とは?

2022年現在、日本や海外における時間の感じ方の実情とはどのようなものなのでしょうか。

SEIKOは2021年4月~5月にかけて、全国の10代~60代の男女1,200人を対象にインターネット調査を行い、セイコー時間白書2021として発表しました。

それまでの年に感じていた時間の速度を1倍速とした時、2020年の時間の速度はどのくらいに感じたかをその中で聞くと、2020年の体感速度は平均で2.03倍という結果だったのです。

特に10代2.66倍、20代2.31倍と若い世代の体感速度が速いのが目立っています。

また2021年5月にニューヨーク在住の10代~60代男女120人、上海在住の10代~60代男女120人を対象に行ったグローバル調査で同じ質問をした所、ニューヨークでは平均2.92倍、上海では平均1.49倍という結果でした。

コロナ禍で全世代において時間が早く過ぎたと感じられているのが特徴的ですが、特に若い世代の時間の感じ方が早くなっているのがわかるでしょう。

参考:SEIKO「セイコー時間白書2021」

物理的時間と心理的時間とは?

時間の感じ方について考える時に知っておきたいのが、物理的時間と心理的時間の違いです。

物理的時間とは時計で計測することのできる世界共通の時間のことで、人間が認識しなくても自然に流れていきます。

また心理的時間とは人間が主観的に感じる時間のことで、認識によって長さが異なります。

物理的時間と心理的時間の差は個人によって異なるため、時間の感じ方のずれが生まれることになると言えるでしょう。

時間の感じ方について、2011年に千葉大学文学部の一川誠教授が4~82才の約3,500人を対象に行った自分が3分だと感じた時点でボタンを押してもらう実験の結果によると、年齢が高くなるほど、実際の3分より長くなる傾向が出ました。

分析したところ2~4才年齢が上がるごとに1秒長くなり、70才代では1割ほど多くなるという結果だったのです。

年齢を重ねるほど物理的時間より心理的時間の進み方が遅くなるため、時がたつのを早く感じたということです。

参考:YomiDr.「時間感覚…年齢、状況でずれる『心の時計』」

物理的時間と心理的時間の差が生まれる原因とは?

物理的時間と心理的時間の差はなぜ生まれるのでしょうか。

5つご紹介します。

代謝

同じ長さの時間でも代謝が良いときには長く、代謝が落ちているときには短く感じられます。

例えば運動した後の方が運動していない時より、時間を長く感じる傾向があるのです。

これは時間を知覚する活動が代謝が良い時には活発になり、代謝が落ちている時にはあまり活発ではなくなるためだと言えるでしょう。

感情

恐怖を伴う時間は長く感じます。

イギリスの実験で35人の被験者にガラス箱の中のクモを45秒見てもらい、どのぐらいの時間に感じたかたずねたところ、クモに恐怖感のある35人の平均は56秒で恐怖感のない18人の平均は33秒だったため、心理的時間が大幅に異なるのがわかるでしょう。

よく交通事故に遭った人が事故の瞬間を「時間が止まったように感じた」と表現しますが、恐怖を伴うと時間の経過が遅く感じるのがよくわかる事象と言えます。

時間への意識の向け方

楽しい時間は早く過ぎ、つまらない時間は長く感じることはないでしょうか。

これは楽しい時間は時間を意識しない状態にあり、逆につまらない時間は早く時間が過ぎてほしいがために時間に意識を向けている状態にあるからだと考えられています。

印象に残る出来事の数

印象に残る出来事が多い方が時間を長く感じる傾向があります。

子供のころの時間が長いのは、1つ1つの出来事を新鮮に感じて印象に残りやすいからだと言われているのです。

刺激

大きい物や音に接するなど、強い刺激を受けた時間の方が長く感じるという研究結果もあります。

逆に静かな空間や狭い場所、暗い場所などでは刺激が少ないため時間を短く感じるということです。

時間の感じ方を心理学的に説明した「ジャネーの法則」とは?

心理的時間の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く感じられるという現象を心理学的に説明したのがジャネーの法則です。

ジャネーの法則は19世紀の哲学者ポール・ジャネが提唱し、後に心理学者であった甥のピエール・ジャネが著書で紹介したことで広まりました。

生涯のある時期における心理的時間は年齢に反比例するという法則のため、ジャネーの法則は次の計算式で表すことができます。

Y=心理的時間、X=年齢とするとY=1/X

この数式で5才と50才の心理的時間を比較すると、5才では心理的時間が1/5、50才では1/50となるため、5才の人にとっては人生の時間における1/5の時間が、50才では1/50ほどに感じることになるのです。

時間の感じ方を変える方法

ここまでの内容を読んでくれた方の中には、心理的時間を意図的に変化させる方法はないかと考えた人もいるのではないでしょうか。

実は色を使うことで脳を錯覚させ、時間の感じ方を変えることができるのです。

具体的には、人間は青、青緑などの寒色系の色に囲まれると時間の流れを早く感じ、赤、オレンジ、黄色などの暖色系の色に囲まれると時間の流れを遅く感じるため、どのように変化させたいのかによって部屋の色を変えればよいわけです。

ある実験で赤と青の部屋を用意し、被験者に1時間経過したら部屋から出るようにお願いした所、実際に出てきた時間は赤の部屋では40分~50分、青の部屋では1時間10分~1時間20分という結果でした。

これは青の部屋は心拍数、脈拍、呼吸数を下げリラックスできる効果があり、赤の部屋は血液の循環を活性化する効果があるためだと考えられています。

もし時間の感じ方をコントロールし、自分にとってよりメリットの高い時間の使い方をしてみたいなら、部屋の色を変えてみてはいかがでしょうか。

心理的時間を大切にするブランド「和心」

腕時計は物理的時間を計るための道具であるため、心理的時間にはあまり関係がないのではないかと考える人も多いでしょう。

しかし、株式会社和工がお届けする腕時計ブランド「和心」では、腕時計のケースやバンドに暖色系、寒色系両方をバランス良く取り入れることで、時間の感じ方をコントロールしたいというニーズにもお応えできるようにしています。

例えば同じ「博多織」のバンドでも赤と青両方の配色があるため、心理的時間を長くしたい方、短くしたい方どちらでも着けていただくことが可能なのです。

和心では、物理的時間をしっかりと計測することが重要だと考えていますが、それに加えてお客様の心理的時間も大切にしたいと考えています。

心 WACOCORO (wacocoro-watch.com)

まとめ

時間には物理的時間と心理的時間の2種類があり、これらのずれによって時間の感じ方が長くなったり、短くなったりとさまざまに変化することがわかりました。

時間の使い方を工夫したい人は、ぜひ時間の感じ方にも目を向けてみてください。