国産腕時計の選び方とは?覚えておきたい基礎知識をご紹介

国産腕時計の選び方とは?覚えておきたい基礎知識をご紹介

国産腕時計は性能が良く、価格も安いと聞くので購入してみたいと思っているけれど、どのようなことに気を付けて選べばよいのかよくわからないとお悩みの方はいませんか?

この記事では腕時計を選ぶ上で知っておきたい基礎知識をご紹介します。

【腕時計の基礎知識①】ムーブメントについて

国産製品、海外製品にかかわらず腕時計内部には時計の針を規則正しく動かすための駆動装置である「ムーブメント」と呼ばれる部分があるのをご存じでしょうか。

腕時計の動力とも言えるムーブメントですが、2020年には日本製ムーブメントの総出荷数は115万個で前年度の141.2万個と比較すると減少しています。

しかし日本製ムーブメントの品質の高さへの信頼は厚く、海外製腕時計ブランドでも敢えて日本製ムーブメントを採用する場合があるのです。

車で言えばエンジンとも言える、腕時計におけるムーブメントの種類とそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。

参考:一般社団法人日本時計協会「日本の時計産業統計2020年度版」

機械式ムーブメント

機械式ムーブメントの動力はゼンマイで、一度巻き上げたゼンマイが戻る力を利用して歯車を動かします。

機械式ムーブメントの中でも自動的にゼンマイが巻き上がるのを自動巻き、リューズ(腕時計の横にあるつまみ)を回して手動でゼンマイを巻き上げる必要があるのを手巻きと呼ぶのです。

電気を用いた制御方式を採用せず、機械のみで時刻を表示する機能を実現しているのが特徴的と言えるでしょう。

機械式ムーブメントのメリットとデメリットを表にまとめてみました。

メリット

・電気を使用しないため電池切れがない

・分解掃除などの定期メンテナンスを行い丁寧に扱うと長期間使用できる

デメリット

・ロングパワーリザーブモデル(長時間駆動モデル)以外は連続駆動時間が42~46時間程度

・1日あたり数秒~数十秒程度の誤差が生じる

デメリットにある時間の誤差ですが、精度を計る世界的な基準としてスイスのクロノメーター検定協会が決めた基準が存在し、機械式ムーブメントでは直径20mm以上で面積314mm2以上の場合-4〜+6秒、直径20mm未満で面積314mm2未満の場合-5〜+8秒と設定されています。

しかし日本製の機械式ムーブメントの中には、その基準を上回る高精度な製品も存在するのです。

腕時計には手間をかけたい人や、時刻の誤差をあまり気にかけない人に機械式ムーブメントはおすすめです。

参考:一般社団法人日本時計協会「機械式時計」

参考:スイス公認クロノメーター検定協会「機械式時計」

 クォーツ

クォーツ式ムーブメントの動力は電池で、クォーツと呼ばれる水晶振動子(水晶の結晶を板状に薄く切った両側に電極を取り付けたもの)に電圧を加えて起こる振動をIC(電子部品の一種で集積回路のこと)で電気信号へと変換してモーターを動かします。

そのため電池がなくなる2~3年に1度は電池交換が必要です。

クォーツ式ムーブメントのメリットとデメリットを表にまとめてみました。

メリット

・誤差が月に±20秒~±30秒程度しかない

・機械式ムーブメントと比較すると衝撃や磁気に強いため故障しにくい

デメリット

・電子回路の寿命が10年ほどなので機械式ムーブメントと比較すると長持ちしにくい


腕時計で正確な時間を把握したい人や、定期的な電池交換をあまり手間だと思わない人にクォーツ式ムーブメントはおすすめです。

参考:一般社団法人日本時計協会「水晶式時計(クォーツ時計)」

機械式とクォーツ式の見分け方

同じ国産腕時計を店舗で見た場合、機械式クォーツ式をどのようにして見分ければよいのでしょうか。

2つ見分け方をご紹介します。

1.針の動きで見分ける

機械式はスイープ運針と言って針の動きが連続的です。

それに対してクォーツ式はステップ運針と言って針は1秒ごとに動きます。

2.音で見分ける

機械式はスイープ運針のため音が「チチチチチ」と連続して聞こえますが、クォーツ式では「チッチッチッチッチッ」と1秒ごとに区切った音がします。

【腕時計の基礎知識②】日本三大時計メーカーについて

日本三大時計メーカーというと、SEIKO、CITIZEN、ORIENTの3つのメーカーです。

それぞれに歴史があり、季節の新作も品質が良くて安いのが特徴的ですが、日本で実際に良く売れているのはどこのメーカーの腕時計なのでしょうか。

2020年12月にmymoが793名の男女を対象に行ったアンケート調査の結果によると、つけている腕時計のブランドはCASIOが1位で83名、SEIKOが2位で71名、CITIZENが3位で45名という結果でした。

日本三大時計メーカーのうち2つが上位を占めたので順当な結果と言えますが、ここで4位にAppleが34名でランクインしていることに注目です。

これは時計を購入する際にスマートウォッチという選択肢が入ってきているからだと言えるでしょう。

2018年にマクロミルが男女2000人を対象に行った調査結果によると、スマートウォッチの購入者満足度は90%ととても高く、購入理由は「スマホと連携できるから」が60.2%を占めることがわかりました。

これらのことから国産の腕時計は日本人に広く愛用されていますが、今後はスマートウォッチとの販売競争が予想されるのがわかるでしょう。

参考:mymo「腕時計、使ってる?【アンケート結果発表】」

参考:マクロミル「時計に関する意識調査」

【腕時計の基礎知識③】腕時計の価格について

国産腕時計安いと言われますが、メンズ・レディース共にどのくらいの価格で購入できるのでしょうか。

家電専門店のJoshin Webショップがホームページに掲載している価格帯を見ると、メンズ・レディースともに20万円台が最高額で、2万円台までの腕時計が多いことがわかります。

また、2020年12月にmymoが793名の男女を対象に行ったアンケート調査の結果によると、49%の人が「1万円以上5万円未満」、18%の人が「1万円未満」、15%の人が「5万円以上10万円未満」の腕時計をしていると回答したのです。

これらのことから腕時計を10万円以上の費用をかけて購入する人は少なく、できるだけ安い価格の時計を購入したいと考える人が多いとわかります。

参考:Joshin Webショップ「腕時計を価格帯から選ぶ メンズ」

参考:Joshin Web ショップ「腕時計を価格帯から選ぶ レディース」

参考:mymo「腕時計、使ってる?【アンケート結果発表】」

腕時計の選び方

今までご紹介した腕時計の基礎知識を踏まえて、覚えておきたい腕時計の選び方のポイントを3つご紹介します。

  1. 自分のニーズに合ったムーブメントを選ぶ
  2. ほしいムーブメントの選択肢が多い腕時計メーカーはどこかを考える
  3. 費用相場を調べる

ムーブメント、メーカー、価格それぞれにこだわりがあって決めにくい場合は優先順位をつけて判断するのが望ましいでしょう。

国産にこだわった腕時計ブランド「和心」

和心は、1964年創業の腕時計メーカー、株式会社和工がお届けする国産にこだわった腕時計ブランドです。

機械式、クォーツ式、また懐中時計などさまざまな種類を取り揃えているため自分に合った使い勝手の腕時計を選ぶことができます。

国産大手腕時計メーカーに提供してきた技術で加工を行うため、金メッキも銀メッキも人工的な色合いではなく、本来の上質な色と輝きを引き出しているのです。

また和心では日本の誇る高度な時計製造技術、また日本における伝統的な職人技を融合させるという意味の「和」、その心を大切にしたいという想いから「心」の2文字をブランド名としました。

国産の腕時計の良さを理解し、1本を長く大切に使い続けたい人におすすめです。

和心 WACOCORO (wacocoro-watch.com)

まとめ

国産腕時計の中から自分に適した1本を選ぶためには、時計の駆動装置による種類の違いやブランド、価格相場などについてあらかじめ知っておき、自分のニーズと照らし合わせることが大切だとわかりました。


ぜひあなただけのお気に入りとなる腕時計を見つけてみてください。